NAZARETH (1971)

（２００8年3月18日　ＮＡＺ記入）

【アルバム】

１９６８年から活動を開始した「NAZARETH」の記念すべきデビュー作です。
オリジナル・メンバーは、次の４人。

  • Dan McCaffety（ダン・マッカファーティー） - Vocal ： 1946年生
  • Pete Agnew（ピート・アグニュー；またはピーター） - Bass ： 1946年生
  • Darrell Sweet（ダレル・スィート） - Drums ： 1947年生
  • Manuel Charlton（マニュエル・チャールトン；またはマニー） - Guitar ： 1941年生

全員、僕（ＮＡＺ）よりはるかに年上ですね〜。
それでも、まだ現役で、これまで１度も解散することなく、４０周年を迎えた事になります。
ま、もちろん、メンバーの入れ替えや、オリジナル・メンバーの他界もありましたが、ボーカルのダンとベースのピートはず〜っと「NAZARETH」で頑張ってます！。

プロデュースは、デビッド・ヒッチコック(David Hitchcock)、レコーディング・エンジニアは、ロイ・トーマス・ベイカー(Roy Thomas Baker)が担当。エンジニアのロイはセカンドアルバムでは、プロデュースに昇格しています。
レコード会社は「ペガサス」レーベルでしたが、弱小レーベルでセカンド・アルバムのリリースが精一杯で、その後、財政破綻したようです。

国内ではファーストとセカンドが、ずーっと未発売状態でした。セカンドは１９７５年に限定発売されましたが、このファースト・アルバムは入手困難でした。ＮＡＺは再発盤の輸入盤を購入しました。結果的に、ボーナストラックが６曲も収録されていて、とてもお得感はありますが．．．。

前置きが長くなりました．．．
アルバムとしては、ハードロック中心に仕上げていますが、一部にはセカンドアルバムを意識させるようなソフトロック，フォークロック調の作品もあります。
何と言っても、特筆すべきはティム・ローズの「Morning Dew」のカバーです。デビュー作にして、この表現力・演奏力の高さは、絶賛に値すると思います。
ボーナストラックを含めて３曲，計２０分も収録されていますが、全く飽きません。

当時、ハードロック・ファンに「そこそこ」うけたと伝え聞いてますが、この名曲と、１曲目，２曲目辺りが、もっともNAZARETHらしい魅力に溢れています。
さすがに、４０年前の音は少々古臭さを感じてしまいますが、是非、一度は聴いてもらいたい作品です。

（ドイツ再発盤　EAGLE RECORDS EAMCD145）　
表

【Ａ面】

  1. Witchdoctor Woman
    ハードロックと言うより、むしろ、へヴィーメタルに近い。
    迫力満点！
  2. Dear John
    ブギーベースのノリの良いナンバーで、シングルをリリースした作品。
    ピアノが全面にフューチャーされてます。
  3. Empty Arms, Empty Heart
    前２曲とは、若干、趣を異にする曲です。
    緩急ダイナミックな曲想展開が特徴です。
  4. I Had A Dream
    郷愁を感じさせるバラードナンバーです。
    アコースティックギターをベースにオルガン的なキーボードがバックに聞こえます。
    後の得意分野となるバラード系ですが、この段階では展開が無く単調で、眠くなってしまいます。
  5. Red Light Lady
    ベースとボーカルだけで始まる、スローですがヘビーな曲。
    途中から絡むギターも魅力ですが、それ以上に、ボーカルが際立ちます。
    ところが、中間部からは別の曲かと思うくらいガラリと曲調が変わって、やさしい語り調から、その後シャウトへとドラマチックに展開します。
    また、「超」大胆にストリングスを使って盛り上げてるのは、セカンドアルバムへと継承される手法です。
    個人的には、オススメ曲です。

【Ｂ面】

  1. Fat Man
    正統派のハードロックかも知れませんが、押し殺したようなボーカルはあまり似合わない。
    展開に乏しく、メロディーも魅力に欠けます。
  2. Country Girl
    アコースティックな伴奏に、訴えかけるようなボーカルが良い感じ。
    特徴のひとつであるマニーのスライドギターが聴けます。
    サビのメロディーは結構イケてます。
  3. Morning Dew
    ティム・ローズのカバー曲。
    このアルバムの絶対的な聴きモノで、ライブでも得意曲として頻繁に演奏されており、また、後にドイツ語バージョンもリリースしており、NAZARETHの代表曲です。
    ７分にも及ぶ大作ですが、全く飽きません。
    この１曲がアルバムの評価を決定づけてるのは間違いない。
    デビュー作でこれだけの演奏力・表現力を持っていたとは、スゴイ！としか言えません。
  4. The King Is Dead
    正に、「予言」の１曲です。
    オーケストラの前奏から入り、セカンドアルバムのイメージそのもので、ここで既に「予言」していたのです。
    ただ、結構良い曲なんですよ、これが。

【ボーナス】

  1. Friends [B-Side]
    カントリー・ミュージックかな？
    あまりNAZARETHには無いタイプの曲です。
  2. Dear John [Single Edit]
    ２曲目の別バージョン
  3. Morning Dew [Alternate Edit]
    ご存知の．．．
  4. Friends [Alternate Edit]
    ボーナス１の別バージョン
  5. Morning Dew [Single Version]
    さらに、ご存知の・・・何と、８分にも及ぶ。
  6. Witchdoctor Woman [Unreleased]
    １曲目の別バージョン
中

裏
ペガサスレーベル面／シングル・ジャケ すでに「おっさん」っぽいメンバー
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